2015.1.11 WDSC GUMMETAl

講師

 

不正咬合(機能的)の治療は干渉などによって引き起こされる。

ヒトの下顔面の成長は上顎骨の下降に伴う上顎大臼歯部の咬合平面の水平化と咬合高径の増加に対して常に下顎は神経筋機構や口腔周囲筋の働きによって前方回転し、下顎位を適応させることによって進行させている。

臼歯部咬合を変化させ、下顎の回転を起こさせる。

不正咬合治療のためのGEAWを用いた矯正治療の考え方。

 

■咬合治療の概念gummetal1

額顔面頭蓋の進化的背景

額顔面骨格の成長における

動的バランス

 

■ヒトの額顔面骨格多様性

ClassⅠ~Ⅲ  霊長類はほとんどバリエーションはないが、ヒトは多様性。

それは臼歯部咬合平面が原因となっているのでは?という考え方。

 

■体幹の直立化に伴う姿勢の変化

頭蓋の環境要因が変わり、2足歩行を始めた。額顔面骨格の姿勢形態変化に伴う頭蓋角の変化。

 

つまり下顎位は非常に不安定

顎の前後径が短くなることによって、頭蓋角の屈曲。顔面頭蓋の垂直化。

→Hiverticalは垂直化が大きくおこったひと。

 

gummetal2

霊長類は犬歯がⅢ級になる。これは獲物を捕らえる為。Ⅰ級だと獲物をとりのがしてしまう。

 

霊長類の下顎位保持機構と人類の比較

1。犬歯ストップ  →人類は犬歯ストップをなくした

2。骨突起による支持(下顎頭が広報にいかない)→骨突起支持はない

3。咬頭嵌合 →不安定

4。咬合(咬合平面)がフラット →低くなった。急峻になった

 

→上顎骨の成長方向の変化 垂直方向へ変化した。

 

■成長発育からみる咬合構成要因

乳幼児→成人。霊長類と違い人類は変化していく。頭を上げ、下顔面部が垂直方向にせいちょうしていく。

そして霊長類はOpen Arch:横には動かない、 人類はClosed Arch。

 

■新生児

顎顔面部は20%以下、頭蓋部の成熟度は50%、

最も歯ぎしりするのは3歳くらい。咬頭傾斜がなく、歯ぎしりしやすい。

それができない場合は夜泣きやおねしょにつながる場合もある。

そこから乳歯が萌出し、垂直的成長をし、咬合平面の変化と咬合機能の発達と適応。

→下顎の適応

乳歯列の後方に第一大臼歯が萌出してくる→下顎頭の成長と下顎の前方回転

6~14歳の間に咬合平面はフラットになってくる。MPも平坦化していくる。

 

乳前歯萌出から臼歯部萌出→下顔面の開大 →咬合平面の平坦化→下顎の前方回転→下顎頭の成長。  →臼歯咬合状態の変化によって多様性が出てくるという考え方。

 

上顎骨が下降→高径の増加→下顎の適応。適応がないとopenbiteになる。

 

先生の考えでは顎は前方に成長するのではなく、垂直に成長するという考え方が大事。

咬合高径を上げる量を測定し、乳臼歯にレジンキャップを装着する。交換するまそのまま。

Ⅱ級の場合メタル。

 

■歯胚の叢生

新生児の上顎乳歯列から観察すると乳歯歯胚は叢生状態。そして吸うことによって機能を起こり、そして良い位置になってくる。

上顎前歯永久歯歯胚も乳歯の下に捻転して入っている。

 

■垂直的成長方向への不調和を発見する。

 

上顎3萌出スペース不足→上顎前歯前突させる+大臼歯部高径を上げる→側方歯群の萌出。

 

上顎大臼歯部の咬合平面の変化。UOPがどんどん変化してくる。

FH-OP :下顎の前後的位置に帯する咬合平面の影響。

咬合平面の急傾斜→下顎の後退 、下顎の開大

咬合平面の平坦化→下顎の前方回転

UOP-SNA

gummetal3

タナカミドリ:Toronto canada,

 

Steep occlusal plane → Retrognathic mandible、classⅡ、

Flat →Ⅲ

High vertical(HV): この場合は上顎steepにする

Low vertical(LV):  LV Open、

 

adaptable and changeable。

 

S-N-5は不変。5を中心として前方、後方。

 

MVSO system:脳頭蓋ていの前後的ディメンジョンを展開

上顎骨ー鋤骨ー超頸骨ー後頭骨系。 超蛍光灯軟骨結合が関節を形成し動的バランスに寄与

 

TMHC system:頭蓋顔面の垂直的ディメンジョンを構成

側頭骨ー下顎骨ー舌骨ー鎖骨系

顎関節、頭蓋関節、舌骨を中心とする筋肉系の自由運動によってクビの旋回運動、あがく運動、あたま位姿勢維持のために動的運動を行う。

側頭骨と下顎骨は筋肉と「ガッ」と付着している。つまり下顎が動くということは側頭骨もリンクしているということ。 そしてクビが傾いた方の方があがる。

 

側頭骨は蝶形骨、後頭骨の間にあり、Sliding jointしている。

 

キューピット反射:頭をふって、短い首を回転させる。

 

そして片側の咬合高径の増加は下顎を後方に偏位させる。f

 

吸い口:f

 

■顎顔面の垂直的高径と成長発育

上顎骨は軟骨部に添加が起き成長していく。という考え →佐藤教授は蝶形骨の角度の方に注目した。そして前頭骨の成長によって上顎骨の成長発育方向が変化していくr。前方、回転、垂直。そしてそれらの複合。

 

 

下顎の成長と下顎の回転。Rickettsはcentralcoreのことを言って、そして渦を巻くように成長していく。EVApoint:作図上でてくる。そしてその回転半径が小さいヒト、大きい場合によって変化してくる。

 

Tangent Law(Page):接線の法則1952。 下顎の回転と歯軸の関係。機能面に対して90°になるのが一番効率がよい。   牛は前歯がない。

 

High mandibular plane angleの考え方

ClassⅡ:後方か移転。lowvertical、ClassⅢ:前方か移転のhighvertical

 

■不正咬合(要因)はこの5つのみ。

早期接触、咬頭干渉、咬合干渉、咬合支持喪失、前歯部の干渉。

そしてこれらが何故おこっているのかを考える。それが根本課題。

早期接触:習慣性閉口路上。回避運動を誘発する。咬合紙で確認

咬頭干渉:生理的下顎位での下顎頭の回転運動に影響。下顎頭の引き出し現象を誘発

咬合干渉:滑走運動路上:回避運動を誘発

咬合支持喪失:下顎頭への圧迫。compression

前歯部干渉:フラットスプリント、ブラックスチェッカーで計測。下顎の後方あるいは側方変位を誘導。

 

■不正咬合治療のポイント

1。不正咬合の要因が存在しない咬合を完成させること。

2。上記を排除し、セントリックストップ、ポステリアサポートを得ること。

 

A-B plane と咬合平面

 

■診査

セファロ、CMS、模型分析

 

AOPを基準平面する。これがあるのはギルバッハとSAM

 

Angle of Discclussion:

 

Denture Frame Analysis:先生はこの3角形をよくみる。そして調和がとれるようにする。

ODI:

APDI:

CF:ODI+APDI

上記4つをセファロより分析。

 

■機能的適応

垂直的成長能→この量の違いにより、下顎の水平的垂直的適応能の変化。

それと供に下顎枝の潜在的成長能、下顎角部の吸収(咬筋の伸展性)

上顎大臼歯部の傾斜度(UOP:Posterior)

Denture flameの面積、角度

 

■形態的分類

Skeletal class 2

skeletal class 1

skeletal class 3

high mandibular plane angle(skeletal open bite)

low mandibular(skeletal deep bite)

high vertical

low vertical

 

進化的背景 Ⅱ→Ⅰ→Ⅲ、deep→openbite

 

 

 

 

 

■適応反応

第一段階:咬合高径の増加(環境の変化)二帯する非特異的な適応反応として下顎の最大が発言する

第二段階:顎顔面骨格(機能的器官)に特異的な適応反応として咀嚼筋、口腔周囲筋と中枢神経系の連携による下顎の位置や姿勢の変化

第三段階:総体的適応がおこる

最終段階:習慣化

 

■代償反応

垂直的代償、歯と歯槽による代償

 

Ⅲ級のローアングルは咬合高径を上げる

Ⅱ級のハイアングルはどうするか? →圧下。

 

スワブさんはCompensation部分を補綴しないさいと。

 

full classⅡ:3と4が嵌合し、これ以上顎が後方に行かないようにしている。

 

■診断:歯科の場合は正常からの逸脱を判断する。医科は病気を特定して病名を判断。

→診断は人間によってなされる責任にある決断である。それゆえ、診断は倫理的判断のもとになされなければならない。

正常の定義:咀嚼器官は多機能性器官、正常とはなにか? 正常は安定か?

生体は常に変化し続けるもの。永久的に適応を繰り返すのが生体。

Eufunction(個性正常機能);

 

 

■simple leveling:通常レベリング、そして上下顎前突をつくっている。だから抜歯となる

■Strategic leveling:コイルスプリングを使用し大臼歯起こす。ただ強い咬合だとなかなか起きない。

■GEAW:最初からGUMMETAL0014ラウンド、歯根膜をならす。そしてそして小林フックを装着し、ゴムかけの練習も。

小臼歯当てる→大臼歯干渉除去→臼歯傾斜させる→前歯叢生改善。

トルクでGUMMETALは折れ易いのでゆっくり。小臼歯をガイドとする。

 

面積が広いヒト:lowangleの抜歯した場合はスペースあける。そしてそこにインプラント埋入する。

 

■Bracketposition:4を中心として上顎4から後方は4.0、3は+0.5、2は-0.5、1は0。下顎は4を中心として大臼歯が3.5、犬歯+0.5、1、2は-0.5。

さじかげん。

ほかのお知らせも見る

ドックベストセメント臨床コース

①ドックベストセメントの説明に先立ち、象牙細管の液体成分が、どのような働きをしているか、また、砂糖やストレスにより液体成分が逆流し、結果として、どのような事が起こるのか。
これらについて、詳しくご説明頂きました。また、つい最近渡米され、ロマリンダ大学より入手された、上記のことを実証する貴重なビデオでの症例もご紹介いただきました。
②では、抜髄根管では、どのような事がおこるのか。象牙質からの免疫応答がなくなり、歯周病に対する抵抗力の消失や、そもそも、象牙細管内に細菌侵入が起こり、感染源の除去が困難な事、そして、歯根の感染と全身への影響についてもご説明頂きました。

③さらに話は広がり、現在の薬物の問題や、栄養療法について。とても一日の講習では我々が消化できない内容まで広がりました。

④歯髄神経を残すことがどれだけ重要な事か、関連する講習を頂いた後に、実際に、ドックベストセメントの臨床応用テクニックの講習と実際に抜去した齲蝕歯牙に塗布、貼薬の実習を行いました。

⑤とても充実した講習会ののち、小峰先生を囲んでメンバー有志と懇親会を開催いたしました。クリスマス イブの夜でしたが、早速、教えていただいた栄養療法に則った酒の肴と、赤ワインで、話は盛り上がり、終電近くまで話は尽きませんでした。

記入・文責:千原 晃(1月・2月・5月)・酒井 徹(9月)・早川 徹(9月遠藤矯正)・松井 亮二(10月)・藤村 三千代(10月遠藤矯正)・酒井 康人(11月遠藤矯正)・富沢 尚夫(11月3日)・福島 三喜夫(11月4日)・佐野 公永(12月)

ほかのお知らせも見る

プチ矯正

プチ矯正

場所 

講師 相原 克偉 先生(大阪開業)

プチ矯正とは、患者さんが気にしている主に見える部分だけピンポイントで矯正し、比較的低料金低価格、短期間(約6カ月)で治療を終わらせます。
高額で長期間かかる全額治療では、受け入れられない患者さんにも受け入れやすくする 1つの治療オプションです。
抜歯せずにストリッピングテクニックをし、歯をならべます。
4本のワイヤーをベンデングなしに交換し、チェアータイムも短くて済みます。
固定源は、主に3番です。不足する場合は3と4の間にスパーボンドを流し込みます。
3番の位置が正しいことが大切で、違っているときは3番のブラッケトポジションを変更します。
保定は、舌面にツイストワイヤーを固定しかつインビジブルリテーナー(和田精密)を併用します。

プチ矯正を導入することで、自費の新しい引き出しをつくり、審美の欲求を高めホワイトニングや自費の補綴物につなげ、3~6カ月のPMTCをしていき患者のリピート率を高め医院全体の売上を上げ、収入アップを図るというものでした。

ほかのお知らせも見る

遠藤矯正2012-2013年WDSCベーシックコース3回目

遠藤矯正2012-2013年WDSCベーシックコース3回目

場所 日本歯科工業社

講師 遠藤先生

11月3・4日に遠藤矯正のベーシックコースの3回目が行われました。

私は長野市在住でいつも長野発8時の新幹線で通っています。今回は日本歯科工業社が研修会場で、初めての所だったので少し迷ってうろうろしていたら、遠藤先生に偶然出くわして同伴出勤となりました。

内容は、バンド、ブラケットの装着、レべリングと、いよいよ本格的に始まってきたなという感じです。私は4年くらい遠藤矯正を受講していますが、いまだにバンドの装着が苦手で、サイズが大きくなってセメントラインが厚くなったりとか装着の時にずれたりとか、なかなか悩ましいところです。

遠藤先生も「症例相談の模型をみるとバンド、ブラケットの位置がとても悪い、これまで口頭で注意事項を説明していたが今回からプリントにしてみました。」とのことでした。なかなかいい位置につけるのって難しいですよね…つけなおすのもめんどくさくて、結局そのままだったりして…ワイヤーいれとくだけだからレべリングは好きだけど。

「ブラケットつけられない人は矯正はできません!」と、遠藤先生も今回はいつになく強調されていたと思います。やっぱり大事なことだよね、ちゃんとつけよう…今回はこれにつきると思います。

ほかのお知らせも見る

経営コンサルタント 石原 明 氏講演

場所 

講師 経営コンサルタント 石原 明 氏

あらゆる業種のコンサルタントで有名な石原明氏の一日セミナーでした。

歯科的マーケティングとは… 売りに行くではなく、買いに来てもらうこと患者は誰で、何を望んでいるのか。それを見極め、情報を提供する(インターネットなど)

1.人から物を聴くコツ;成功している人から、その秘訣を聞くテクニックとは?

毎日どんなことを行い、一般人がやらない何かの実践をしているか、を具体的に上手に、相手がしゃべりだすように質問を繰り返していくこと。自分からしゃべってはだめです。賢い人は自分のことはしゃべらないで、相手にしゃべらせることがうまい。

Point:本当に成功している社長は、本人は当たり前にやっているから、自覚していない。その当たり前にやっている何かを聞きだすことが大事。

2.競争マーケットで生き残る4つのタイプの歯科医院

マーケット(Dr.)ごとに理想となる医院のタイプは分かれる。

1)地域密着型(チェアー数3前後)
院長のみ 代診なし スタッフ3名前後

2)地域制覇型中規模歯科医院(チェアー数5~8)
院長+代診(2~5名 8名)スタッフ10~20名

3)専門特化した小~中規模歯科医院(チェアー数3~8)
院長のみ、or +代診(2~3名)、スタッフ3~8名

4)大都市制覇型大規模医院(チェアー数15~20)
院長+副院長+多数のDr(5~20名)、スタッフ50~100名以上

自分が今後自院をどのタイプの形に持っていくのか?しっかり方向性と時間軸を見据えて診療室を作っていく必要があるとのことでした。現在、患者さんが多いから安易にチェアーやスタッフを増やして設備投資しすぎるのは、危険であることを自覚すべきである。自分の性格やコミュニケーション能力を冷静に見極めて、目指すべき医院の形を決めること。

3.とにかく歯科院長は外の世界に出向いて富裕層の多業種との人脈やコネクションを作る努力をすること。出し惜しみしながら、売り込む会話術を身につけること。自分が歯科医であると、しゃべらないで相手が興味を示すように会話を進めること。自分の趣味や特技、コレクションから絆が生まれることもあり、患者さんの広がりが無限になることもある。

非常に感動的なセミナーでした。

ほかのお知らせも見る